出典:yahoo映画.com
『君の膵臓をたべたい』は、ベストセラー小説が2017年に映画実写化された青春物語で、第41回日本アカデミー賞の優秀作品賞に入賞しており、とても話題になった作品です。
また北村匠海と浜辺美波のダブル主演であり、この作品を通して有名になった二人の純粋無垢ですばらしい演技力にも注目です。
映画のタイトルがグロテスクなので、観るのをためらわれるかも知れません。
ですが、この映画は命について見つめ直すことの出来る感動的な作品です。
『君の膵臓をたべたい』のあらすじ
明るくいつも笑顔の女子高校生、山内咲良(浜辺美波)は膵臓の病気を患っているという秘密を抱えていました。
それは家族以外知らない秘密。
今まで他人に興味がなかった男子高校生「僕」(北村匠海)は病院で「共病文庫」という日記帳を拾って読んだことで、彼女の秘密を偶然知ってしまいます。
全く正反対の性格である二人!
咲良と僕は、不思議な関係を保ちつつともに時間を過ごしていきます。
距離を縮めていくにつれて、相手の魅力を知り、憧れを持ちお互いが足りないところを補って成長していく物語です。
『君の膵臓をたべたい』みどころは?
人を愛し、自分を愛する彼女と関わっていくことで
今まで周りの人に興味がなく、関わりがなかった僕のココロに変化が起きます。
彼女が、生きるってことは心を通わせることだと言ったように僕は徐々に周りの人と関わりをもつようになっていくところも見どころのひとつです。
特にガム君と関わっていくところはとても癒されどころです。
自分が生きていられる時間が長くないとわかっていて彼女みたいに明るく笑顔で振る舞える人はそうそういません。
そんな彼女でも実は死ぬのが怖いのだという描写が時々出てきます。
「私が、本当は死ぬのがめちゃくちゃ怖いって言ったら、どうする?」
と僕に問いかける場面では、死への恐怖と葛藤している彼女の心情がリアルに表現されています。
私はこのシーンに感動してしまい涙が出てきました。
『君の膵臓をたべたい』名前に込められた意味とは?
『君の膵臓をたべたい』という言葉は、映画の中で3回出てきます。
1回目は、冒頭の図書館でのシーン!
いきなり「君の膵臓をたべたい」と彼女は僕に言います。
このときの言葉の意味は、「病気になった臓器を食べると病気が治る」という言い伝えによるものでした。
彼女は死ぬのは仕方がないと思って明るく振る舞いながらも、心の中では生きたいという思いを抱えていました。
2回目は、博多旅行の時です。
「私が死んだら、私の膵臓たべていいよ」と僕に言いました。
「人に食べてもらうとね、魂がその人の中で生き続けるんだって」
一緒に過ごした変わりのない日常が、お互い大切になっていて彼女にとって僕は大切な存在になっていました。
彼女は自分が死んだ後も、僕の心の中に彼女の存在が生き続けていてほしいと願っていました。
3回目は、映画のラストです。
彼女が一時退院した際に、メールで褒めちぎりなさいと言われた僕。
精一杯考えながら、僕は彼女に対して尊敬や憧れの言葉を綴っていきます。
「僕は君になりたい」と綴った後、書いた言葉を全て消して「君の膵臓をたべたい」という言葉を送りました。
また彼女が残した手紙にも書かれていました。
「私はね、春樹になりたい。春樹の中で生き続けたい
ううん、そんなありふれた言葉じゃ駄目だよね。
そうだね、君は嫌がるかもしれないけど。
私はやっぱり。君の膵臓をたべたい。」
一緒に過ごしていく中で、お互いの存在が友情や恋愛感情などに収まらない特別な存在だったと気付いた二人!
「君の膵臓をたべたい」という言葉は、二人にしかわからない相手を想う特別な言葉でした。
『君の膵臓を食べたい』まとめ
彼女は余命を全うすることなく、通り魔に刺されて
突然亡くなってしまいました。
彼女が病気で亡くなるまでの短い日々を大切にしていきたいと思っていた僕。
私は、突然のストーリー展開に驚きつつも、誰もがみな明日の保証はないこと、人の命の大切さについて思い知らされました。
そして病気であるからこそ、変わらない日常を求めつつも、やりたいことは最後までやり遂げようとする彼女。
「1日の価値は全部一緒なんだから、
何をしたかの差なんかで私の今日の価値は変わらない。」
残り少ない時間後悔しないように一日一日を大切にしている彼女。
「違うよ。偶然じゃない。私達は、皆、自分で選んでここに来たの。
君と私がクラスが一緒だったのも、あの日病院にいたのも、偶然じゃない。
運命なんかでもない。君が今までしてきた選択と、私が今までしてきた選択が、私達を会わせたの。私達は、自分の意思で出会ったんだよ。」
彼女の生き方が僕を変えたように、この作品を見て改めて自分の人生について改めて考えさせられました。この映画は、感動的でいっぱい泣ける映画です。